プー太くんは、隣の家に住むレン君の家に遊びに行きました。
プー太くんが来てくれたことをレン君はとっても喜びました。それで嬉しくなって、おうちで大切に育てている小鳥をプー太くんに見せてあげました。
「わぁ。きれいな鳥だね」プー太くんは目を輝かせて言いました。
すると小鳥は嬉しそうに、ぴーっと鳴きました。
夕方になったので、プー太くんは帰ることにしました。
「ねぇ、明日も遊びに来てもいいかい?」
「もちろんさ」レン君は明日もプー太君が来てくれることを嬉しく思いました。
プー太君は次の日学校で歴史の勉強を習いました。
難しかったけれど、先生はいろんな王様がいたことを教えてくれました。
家に帰ったプー太君は、またレン君の家に行きました。
「いらっしゃい。今日はなにをして遊ぶ?」
「そうだなぁ」
プー太君は、首を傾げて考えています。
「そうだ。また小鳥を見せてくれない?」
「小鳥? ああいいよ。でもなにして遊ぶ?」
レン君はもう一度訊ねました。小鳥を見るだけでは遊びにはならないと思っていたからです。
「そうだね。小鳥を見せてくれたら、そのあとはかくれんぼをしよう」
「うん。楽しそう」
この日、二人はかくれんぼして遊びました。小鳥を置いたレン君の部屋で鬼の役をしていたプー太君は、数を数えながら、じっと小鳥を見ていました。
すると、魔が差したのか、歴史で教えてもらったとある王様のように、この小鳥は自分の物だと思ってしまったのです。
するとどうでしょう。
気持ちはますます膨らんで、かくれんぼが終わって帰る頃には、この小鳥は自分の小鳥だという気持ちでいっぱいになっていました。
おうちに帰ったプー太君はお母さんに、小鳥を飼うようにお願いしました。でもお母さんは飼うことはできません、と言って断られてしまいました。
プー太君は悲しくなってベッドで泣きました。
次の日になって、またプー太君はレン君のおうちに遊びに行きました。
レン君はいつもみたいに、とても喜びました。そしてまた小鳥を見て、その後、かくれんぼをして遊びました。
そして仲良く遊んだ帰り、とうとうプー太君は、小鳥をポケットに入れて盗んでしまったのです。そして急いで自分のうちへ帰りました。
家に帰ると、プー太君のお姉さんがいました。プー太君がとても急いでいるように見えたお姉さんは
「どうしたの? なにかあったの?」と訊ねました。
「なにもないよ」そう言ってプー太君は嘘を言って自分の部屋へ急ぎました。
部屋に戻ったプー太君は、小鳥をポケットから取り出し飛ばないように足を掴んで、頭を撫でてみました。でも、小鳥はすこしも嬉しそうにしてはくれませんでした。レン君の家にいた時のような可愛らしい顔を見せてもくれませんでした。それどころか小鳥はプー太君の手をつつくと、その隙を狙って飛び上り、天井で頭をぶつけて、タンスの上にふらふらと降り立ちました。プー太君は小鳥を見つめながら、歴史で習った王様にもぼくと同じことをした人がいた、と心で思いました。でもその王様がどうなったかをプー太君は知りませんでした。
夜になって、レン君がプー太君のおうちにやってきました。
そして小鳥がいなくなったことを伝えました。
プー太君は知らないふりをしました。
レン君は、心配そうな顔をして、
「僕たちはあの子をとっても愛していたから、早く帰ってきてほしいんだ」と言いました。
プー太君はその日から、小鳥に愛情を注ぎました。でも、小鳥はすこしも慣れてはくれませんでした。喜んだ顔を見せることもしてくれませんでした。
そしてとうとうプー太君は、小鳥をレン君へ返そうと決心しました。
「ごめん。実は小鳥を盗んだのはぼくなんだ」
プー太君は謝りました。
レン君はすこしだけ残念な気持ちでしたが、プー太君を許しました。悲しい気持ちはたしかにありましたが、それでも頑張って許したのです。
小鳥はそれからもレン君のもとで明るく元気に育てられました。
そしてプー太君はもう二度と小鳥をほしいなんて思わないことにしました。
「ウクライナの平和を望む人々は、国土をロシアに奪われても、愛のない彼のもとでは暮らしたいとは思わないでしょう。だったら初めから国土など奪う必要はないのです。それに、もっとも重要とされる意思の決定は世界のほとんどが一致して明らかになりました。たとえこの戦争が無謀に無意味に長期化することがあっても、もはや歴史に残るのは、道に座ってロシア軍の戦車を止めようとする人々の姿でしょう。ウクライナで起こっていることに対して、寄付と戦争反対の意思を示したいと思います。ウクライナ、そして現状を望まないロシアの人々のために祈り、心を寄り添わせたいと思います」
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