お店をはじめるにあたり、準備するものというのはたくさんあるのだろうと思います。
準備と聞いて、思いつくものはみなさんにとってどんなものでしょうか?
場所探しかもしれません。買ってもらう商品かもしれません。まずはお金だと考えるのかもしれませんね。
Archu&Puticaの場合は、マフィンという商品がまず生まれてから始まりました。
大切な子どもたちが毎日食べられるおやつを作りたいなぁ、という思いから辿り着いたレシピです。
そのマフィンがいろんな方々の支えをもらい、
まるで足が生え、目がついたように歩きはじめました。
すると、オーブンが届いて、道具が揃って、許可がもらえて、お店ができました。
そしてたくさんのお客様に食べていただいて、支えられて、なんだか順番もめちゃくちゃでしたが、なんとか今日のArchu&Puticaがあります。
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そんなArchu&Puticaですが、遅ればせながらロゴが誕生しました。
イラストはダテユウイチさん、デザインはTORU HISAMATSUさんが担当してくれました。
ダテさんの手書きのやさしい線、それをもっと尊く思えるデザインへと昇華してくれたTORUのデザイン、このお二方がいなければこのロゴは生まれることはありませんでした。
心からありがとうの気持ちでいっぱいです。
今日は、このロゴにわたしたち(デザインしてくれたお二人も含む)が込めた考えや想いを紹介したいと思います。
少々長い記事です。でもご興味のあられる方いらっしゃいましたら、ご覧いただければとても嬉しく思います。
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ロゴの説明だなんて、なんだか蛇足だなぁなんて思ったりもします。
みなさんがそれぞれ見てくれて、それぞれに感じたことがすべてだとも思います。
でも、この記事を読んで、ロゴというしるしに込められた想いを少しでも感じていただければ幸いです。
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さて、では早速ですが、説明してみたいと思います。
ロゴには日本の伝統色が4つ使われていて、また大きく4つのデザインが組み合わさるようにしてArchu&Puticaの独特のマフィンの形状を描く形になっています。
まず左上の赤い部分、色は「紅樺色(べにかばいろ)」江戸時代中期に小袖の地色として好まれた色だそうです。形としては丸い輪っかのようなものが隠れています。これは人とのつながりや(縁・円)を表現しています。わたしたちはこのお店ができる前から、そしてできた後もずっとたくさんの方に支えられてきました。じぶんたちも常々、誰かにとってそうありたいと思っています。
次に右側の青い部分、色は「天色(あまいろ)」晴天の澄んだ空のような鮮やかな青色です。ここには小さな形(四角形)がいくつも重なっているようにも見えますが、これは素材への探究や毎日の積み重ね、またずっとお客様に喜んでいいただきたいという想いを表しています。
そして中央の黄色部分、色は「金茶色」。暖かみのある色合いです。自然の植物から丹精込めて煎じられた汁などによってつくられる柔らかくもあり、力強くもあり、心が嬉しくなるようにも見える色彩です。ここにはいくつかの三角形が隠れています。白い線は道のようにも見え、ずっと続いていくイメージや、伝達(伝播)していくようなイメージが湧きます。三角の頂点には喜びが潜んでいて、その高い感情が伝染していくようなイメージを表してもいます。何気ない毎日潜むほんのすこしなにかに気付ければ、きっと良い毎日もそうでない日も愛おしく思えるという限りなく続く日常への捉え方や思いを表しています。
そしてこれらを支える土台には、「常盤色(ときわいろ)」という色が使われています。常緑樹の葉のような茶みを含んだ濃い緑色、常盤とは常に変わらないという意味があり、長寿や繁栄の願いが込められた色彩です。このマフィンカップの部分は、自然の恵みによってわたしたちが成り立っているという思いが緑の色彩と重なるように込められています。自然や宇宙もっと大きな存在にわたしたちは支えられている、そんな奇跡を感じることもあるような気がします。
つながり、喜び、日々の積み重ね、それらに関わる人や自然、そのようなすべてが重なって、Archu&Puticaの新しいロゴが生まれました。それぞれが表す意味や想いが合わさってマフィンを形作っています
あたりまえのことが、嬉しい。
ありのままに生きるのが、良い。
Archu&Puticaは日々めまぐるしく変化するこの世界で、ちょっとおおげさかもしれませんが、せめて、ささやかな喜びの入り口として存在することができたらどんなにいいだろうと考えています。
こんな行きづらいお店にわざわざ足を運んでくださるお客様やそのご家族や関わりのあるすべての方のために、これからも一生懸命美味しいマフィンを焼くことを、このロゴに約束したいと思います。
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